ネットワークビジネスとネズミ講の違い
「ネットワークビジネス」と聞くと、なんだか胡散臭いイメージ、
<ネズミ講>や<悪徳マルチ>のことだと思われがちです。
いや、実際に私もそう思っていました。
だって、誰かに勧めて商品を買ってもらうことの連続でしょ?
そして、自分が勧めた人が購入したら自分に報酬が入る。
ネズミ講と似たようなシステムだと思いますね?
ネズミ講と呼ばれているのは、無限連鎖講です。
無限連鎖講とは、金品を払う参加者が無限に増加するという前提
において、二人以上の倍率で増加する下位会員から 徴収した金品を、
上位会員に分配する事で、その上位会員が自らが払った金品を上回
る配当を受けることを目的とした団体の事である。(ウィキペディア「無限連鎖講」より)
ネズミが子をどんどん増やしていくことと、会員をどんどん増やしていく
システムが似ているということで、日本ではネズミ講と名づけられました。
人口が有限であるため、無制限に会員が増え続けることは不可能です。
もちろん、誘われた人全員が会員になることもありません。
「誰でも、すぐに会員になってくれるし、儲かります」
なんてうまい話を簡単に信じる人、そんなに多くはいませんよね。
では、具体的にネズミ講とは、どういうシステムでしょうか?
ネズミ講は、商品が介在しない完全なマネーゲームです。
最初に、入会金を支払って報酬をもらう権利を得ます。
同様に自分の知り合いなどに入会してもらうことで、自分に報酬が
入ってきます。
しかし、自分がいくら頑張って50人直接紹介して入会させたとしても、
最初に始めた親が 一番儲かるシステムになっています。
つまり、実績に応じた報酬がもらえない、不公平なシステムです。
さらに、収入を得る階層に限度が無い(無限連鎖)ため、会員を無限に
増やさすことが必要です。
しかし、後から入会した人は、入会金だけ支払っても自分の周りには誰も
入会する人がいなくなってしまうので、結局はほどんど配当金がもらえない
という、被害者が出ます。
ネットワークビジネスも周りの人に口コミで伝えて入会してもらう(商品を購入)人
を見つけないと報酬がもらえないので、似たように感じられるのも無理ありません。
以下にネットワークビジネスとネズミ講の特徴をまとめてみました。
<<ネットワークビジネスの特徴 >>
・ 商品愛用者からの口コミ宣伝が原則(商品販売)
・ 報酬は誰もが平等に受け取れる
(先に始めた方が有利ということはない)
・ 販売および勧誘にノルマがない
・ 商品の解約や返品(クーリングオフ)に応じる
・ 必要在庫は自己の判断と責任で持つ
・ 最近は会社と直接取引(購買型)が主流
そのため在庫を抱える必要がない
連鎖販売取引=特定商取引法で規制されている合法なビジネス
・ 商材がない金銭配当組織(マネーゲーム)
・ 会員が複数の子、さらに孫へと会員をネズミ算式に増殖させ、
上位の会員の一部が優位に配当を受け取れる
・ 商品券、有価証券、近年では「○○マニュアル」などのコピーを
商材としているものもある
無限連鎖講=無限連鎖講の防止に関する法律で禁止されている違法なビジネス
以上、ネットワークビジネスとネズミ講の違いをご説明しました。
ネズミ講には、最初に自分か支払った金額より、多くの配当が受け取れるという
おいしい話や強引な勧誘、価値がないものを高額で売りつけるなど問題があり、
過去に社会問題になったことは周知のとおりです。
甘い話には罠があるということを、よく考えてくださいね。
次は、ネズミ講と同様に被害者を出している、マルチ商法についてご説明します。
マルチと一般に呼ばれていますが、マルチと悪徳マルチは違います。