ネットワークビジネスは、いつ生まれ、どのように発展して
いったのでしょうか?
まずは、その歴史をみてみましょう。


ネットワークビジネスとは、
店舗を持たずに口コミで良質の商品を直接消費者に広める
無店舗訪販商法のひとつで、 商品の愛用者(消費者)が
販売員も兼ねるという独自の販売システムです。


アメリカでは、以前から訪問販売が盛んでした。

広い国土をもつアメリカでは、幌馬車の時代から、
消費者に直接商品を売る、いわゆる「訪問販売」がありました。
しかしこのシステムでは、消費者と販売者は別々の存在でした。


世界で初めてネットワークビジネスを展開したのは、
アメリカ、カリフォルニア州の「ニュートリライト・プロダクツ」
(1934年カリフォルニアビタミン)だと言われています。

カリフォルニアビタミン社は、消費者と販売者を結びつけた
独自の販売システムを開発しました。

つまり、製品を愛用してくれる消費者を販売員に起用し、
その販売員に新たな販売員を募集する権利を与え、
商品の販売手数料のほかに、自らが獲得した販売員の
売り上げに対しても販売手数料を支払うという方式です。

この方法で、会社側は、通常の販売で必要となる
流通経費、広告宣伝費が不要になります。

その浮いた経費を販売員へ販売手数料として支払えば、
自らの利益を削ることなく利益が確保できるというわけです。

この販売システムがうまくいき評判となり、同じシステムを
採用した会社が出てきて、国内で急速に普及していきました。

同じ頃に「スワイプ」(現「ネイチャーケア」)なども誕生していて、
1940年前後がネットワークビジネスの誕生だと言われています


その後、1950年頃のアメリカでは、MLM方式という名称で、
無店舗販売が勃興しました。

1960年頃にはアメリカ国内での事業者数が約200社を数える
まで急速に増えてきました。

しかし、中には悪質な会社も存在し社会問題となりはじ めました。

悪質な方で有名なのが、1960年代の後半、ターナーエンタープライズ
の総帥グレン・ターナーです。ミーテイングでは巧みな話術で参加者を
集め人気となりましたが、 扱った商品は粗悪なものばかりで、中には
商品が存在しないケースもありました。

つまり、参加者を勧誘し、ビジネス登録料、タイトル獲得料、権利金など
いろんな名目をつけて、参加者に多額の出資をさせ、集めた金を上位者
が山分けしてしまう「ピラミッド商法」のです。

このような悪徳企業が次々と誕生し、正当なビジネスをしている企業も
疑いの目で見られるようになりました。  

この「ピラミッド商法」では経済的な損失を被った人が続出しました。


そのため、連邦取引委員会事務局は1973年以降、
悪質な会社を摘発し、中には業務停止命令が下された企業もありました。


米国内で窮したピラミッド商法は、海外へ進出していきました。

当然ですが、海外でもすぐにその商法の違法性が摘発され、
ホリディマジック社はカナダ、スウェーデン、シンガポールでも
業務停止命令を受けています。

イギリスはピラミッド商法そのものを法律で禁じてしまいました。


 ピラミッド商法とネットワークビジネスの違いが、まだ明確に
意識されていなかった時代に、違法性が高いピラミッド商法が
法的規制を受ければ、
ネットワークビジネスも「よく似た商法」として、その影響を受け
るのは無理ありません。

ネットワークビジネスの代表企業だったアムウェイが、アメリカ
連邦取引委員会から告発された事例があります(1975年)。

このとき、アムウェイはアメリカ連邦取引委員会を相手に、
自己の正当性を主張し、4年の歳月をかけた裁判でアムウェイ
は徹底的に争い、1979年にアムウェイは勝訴しました。


 「不正なピラミッド商法の本質的な特徴は、
参加すれば製品を販売する権利とともに、
別の参加者をリクルートするだけで
消費者への製品の販売とは無関係に報酬を
受ける権利が得られるとして、
会社に金銭を支払わせることである。

 

この販売と無関係な報酬を得るというリクルート条項は、
まさに無限連鎖講的仕掛(ネズミ講)で、
リクルートによってある程度それを埋め合わせることを
期待して多額の対価を支払った人は裏切られる。

 

アムウェイのセールス・マーケティング・システムは、
ピラミッド・システムの持つ本質的な特徴を含んでおらず、
したがってそれは本質的に偽りで人を欺すようなもの
ではない。」

 

                    ※  『驚異のアムウェイビジネス』引用



この裁判後、『フォーチューン』という著名な経済雑誌が
「注目に値する新流通形態」という企画特集を組みました。

それに紹介されたことでネットワークビジネスは、
広く一般大衆が知るようになり、
大きな社会的関心を呼び起こしました。

 

1980年代に入ると、ネットワークビジネスを導入する
会社が爆発的に増加し、
かつて最盛期にあっても200社といわれたのが、
2000社にまで膨らみ、
その中にはコダック、エイボン・プロダクツなど
有名企業も含まれていました。

 

このようにネットワークビジネスは、
まだ歴史が浅く、発展実験段階だと言えますが、
企業にとっても、消費者にとっても有益なシステム
であるといえるでしょう。

※ 参考
2013年、世界のMLM企業TOP5
1 エイボン    売上 11,3兆ドル  販売員数 6,5百万人
2 アムウェイ   売上 10,9兆ドル 販売員数 3百万人
3 ハーバライフ   売上   3,5兆ドル  販売員数 2,7百万人             
4 メリーケイ  売上    3,01兆ドル 販売員数 1,4百万人
5 フォアベルク   売上     3兆ドル 販売員数 60万人